東京都台東区の東京浅草院と千代田区の秋葉原院を展開する「やさしい美容皮膚科・皮フ科」は、アトピー性皮膚炎やニキビなどの一般皮膚科診療と、シミ・しわ・たるみなどに対応する美容皮膚科診療を行うクリニックです。
総院長を務める宇井千穂先生は、ご自身もアトピー性皮膚炎を経験してきた医師です。
宇井先生が重視しているのは、肌の状態だけでなく、患者さんの生活背景や気持ちまで考え、一人ひとりに必要な治療を提案することです。
今回は宇井先生に、皮膚科診療に携わるようになった背景から、ニキビなどの治療の考え方、新しい施術を選ぶ基準、SNSの情報との向き合い方、リスク説明やクリニック選びで大切にしてほしいことまで、詳しくお話を伺いました。
自身もアトピーを経験。肌の悩みが日常生活に与える影響を知っているからこそ

Q. 先生が現在の皮膚科・美容皮膚科診療に携わるようになったきっかけと、診療で大切にされていることを教えてください。
宇井先生:私自身、もともとアトピー性皮膚炎を経験してきました。
皮膚の病気は、かゆみや痛みなどの症状だけでなく、見た目の悩みにもつながります。
場合によっては、周囲の人の反応が気になったり、就職や結婚など人生の大切な場面に影響したりすることもあります。
そうしたお悩みを抱えながら生活している方がいることを知り、皮膚科の診療に携わるなかで、肌の問題をもっと身近なところで支えたいと考えるようになりました。
美容医療というと、もともと肌がきれいな方が、さらに美しくなるために受けるものという印象があるかもしれません。
でも、私はそれだけではないと思っています。
アトピーやニキビなどの皮膚疾患がある方や、日常生活の中で肌の悩みを抱えている方にも、必要な治療を受けてほしいんです。
病気の治療と美容の相談を別々のものとして考えるのではなく、その方が日々を過ごしやすくなるために、何ができるかを一緒に考えることを大切にしています。
見た目の悩みだからといって軽く扱わず、患者さんご自身が感じている困りごとに向き合いたいと思っています。
同じニキビでも原因は一つではない。皮膚だけでなく生活背景まで診る
Q. 同じような肌の悩みでも、患者さんによって治療方法をどのように使い分けていますか。
宇井先生:例えば同じ「ニキビが気になる」というご相談でも、患者さんによって状態や背景は違います。
診察ではもちろん皮膚の状態を確認しますが、目に見えている症状だけで判断しないことも大切にしています。
ニキビのように見える症状でも、女性ホルモンの変化や内科的な病気などが関わっている可能性を考える必要がある場合があります。
ですから、今どのような生活をしているのか、ほかに体調の変化はないかといったことも含めてお話を伺います。
肌に出ている症状だけを治療しても、その背景にある問題が見落とされたままでは、十分な対応につながらないかもしれません。
私が意識しているのは、皮膚の一部分だけを見るのではなく、患者さんを一人の人間として全体から診ることです。
診察で得られた情報をもとに、一般皮膚科の治療が必要なのか、美容施術が選択肢になるのかを考えていきます。
最初から特定の施術に当てはめるのではなく、その方に合う方法を見極めることが大切だと思います。
新しい医療機器は「実際に受けてどう感じるか」も判断材料に

Q. 新しい美容施術や医療機器を導入する際には、どのようなことを判断基準にされていますか。
宇井先生:私が大切にしているのは、自分でも実際に施術を受けてみて、どのような変化があるかを確かめることです。
もちろん、効果だけでなく、痛みや施術後の過ごしやすさ、ダウンタイムについても確認します。
SNSや広告では、どうしても施術の良い面が目立ちやすいですよね。
でも、実際に受けてみると、事前に想像していた感覚と違うこともあります。
例えば、ダウンタイムが思っていたより負担に感じられる場合もあれば、変化を実感するまでの期間が想像と異なる場合もあります。
だからこそ、良いところだけでなく、自分で体験してわかった負担や注意点も、患者さんに正直に伝えたいと思っています。
自分の経験がすべての患者さんに当てはまるわけではありませんが、具体的なイメージを持っていただくための材料にはなると考えています。
新しい機械であることや、SNSで流行していることだけを理由に、その方に合う治療だと決めることはできません。
施術を取り入れる際も、患者さんにとってどのようなメリットや負担があるかを考えながら判断しています。
SNSで見た施術を希望されたときこそ、期待できることと限界を正直に説明
Q. SNSで見た施術を希望されたものの、診察では別の治療が適していると判断した場合、どのようにお話しされていますか。
宇井先生:私は、必要だと思ったことは比較的はっきりとお伝えするようにしています。
患者さんが思い描いている仕上がりと、医師として見込んでいる変化にずれがあると、治療後に「思っていたのと違った」ということになりかねないからです。
例えば、SNSで見た人が受けている施術だから自分も受けたい、というご希望をいただくこともあります。
そのお気持ちは理解できますが、同じ施術でも肌の状態や感じ方によって経過は違います。
痛みについても、ほかの方が気にならなかったからといって、すべての方が同じように感じるとは限りません。
そのため、希望されている施術でどのようなことが期待できるのか、逆に難しいことは何なのかを率直にお話しします。
患者さんと医師の間で、治療の目的や到達したい状態をできるだけ共有しておくことが大切だと思います。
また、「1回の施術で肌がきれいになる」と思っている方には、肌の変化には時間が必要であることも説明します。
状態によっては、複数回の施術を受けたり、数か月単位で経過を見たりすることが必要になる場合もあります。
例えば、5回程度の施術や半年ほどの期間を一つの目安としてお話しすることもありますが、必要な回数や期間は治療内容と肌の状態によって変わります。
「その施術を受けること」だけを目的にせず、何を改善したいのかを一緒に確認することを重視しています。
施術の注意事項は一つではない。同意書を読み、理解してから決めてほしい
Q. 美容施術の副反応やリスクについて、カウンセリングで特に重視して伝えていることはありますか。
宇井先生:実は、「このリスクだけは」というように、一つに絞ることは難しいんです。
一つの施術でも、患者さんに知っておいてほしい注意事項が20〜30項目ほど出てくることがあります。
それらをすべて口頭で説明して覚えていただくのは大変なので、当院では同意書などに整理してお伝えしています。
ただ、書類をお渡しすると、あまり読まずにそのままサインしてしまう方もいらっしゃいます。
もちろん、特に重要な注意点や、施術を受けられない条件などは、口頭でも必ずお伝えするようにしています。
とはいえ、口頭で強調しなかった項目が、その患者さんにとって重要ではないとは限りません。
同意書の中に、ご本人が気になっていたことや、生活に関わる注意点が含まれている場合もあります。
ですから、カウンセラーや医師の説明を聞くだけでなく、書類にもきちんと目を通していただきたいと思っています。
内容がわからないところは、遠慮せず質問してください。
期待できる変化だけでなく、リスクや注意事項も理解して納得したうえで施術を選ぶことが、患者さんと医療者の双方にとって大切だと考えています。
流行の施術名だけで決めない。診察を通じて自分に合う治療を知ってほしい
Q. 美容医療を検討している方に、治療やクリニックを選ぶ際に大切にしてほしいことを教えてください。
宇井先生:まず大切なのは、流行しているからという理由だけで施術を決めないことだと思います。
気になる治療を見つけて「受けてみたい」と思うのは自然なことです。
ただ、医療である以上、その方に本当に適しているのかを診察で判断する必要があります。
施術の名前だけでなく、今どのようなことに困っているのかを医師に伝えていただきたいです。
同じ悩みに見えても、肌の状態や過去の治療歴によって、合う方法が異なる場合があります。
自分に合う治療を知るために、まずはきちんと診察を受けることが大切です。
何が期待できるのかだけでなく、どのくらいの回数や期間が必要なのか、どのような負担があるのかも確認してほしいと思います。
良い面と注意点の両方を聞いたうえで判断することが、納得できる治療につながると思います。
希望する施術をそのまま受けるだけでなく、別の方法も含めて検討することが大切です。
今まで受けた治療がある方も、肌の状態が変化していれば、同じ施術を続けることが適切とは限りません。
医療機関でいろいろな情報を聞き、自分の状態に合った方法を知ってほしいと思います。
大切なのは、施術の流行ではなく、ご自身の肌と目標に合う方法を選ぶことです。
保険診療も美容医療も。肌の悩みがある方に広く相談してほしい
Q. 最後に、クリニックの特徴や読者に伝えたいことはありますか。
宇井先生:当院の特徴の一つは、保険診療と自由診療の両方を行っていることです。
美容皮膚科は、もともときれいな方が、さらに美しくなるために通う場所だと思われることもあります。
でも、アトピーなどの皮膚疾患を抱えている方や、肌の悩みが生活に影響している方にも相談していただきたいんです。
肌をきれいにすることだけでなく、皮膚の健康を考えることも、私たちが大切にしている診療です。
美容皮膚科は敷居が高いと感じる方もいるかもしれませんが、皮膚の病気や身近な肌の悩みも含めて、幅広い方のお話を伺いたいと思っています。
ご自身にどのような治療が合うのか迷っている方も、まずは相談していただけたらうれしいです。
取材を終えて|美容医療を、肌の悩みを抱える人にも身近な選択肢に
今回のインタビューで印象的だったのは、宇井先生がご自身のアトピー経験を通じて、皮膚の悩みが毎日の暮らしや人間関係にも影響し得ることを大切に考えている点です。
ニキビなどの相談では目に見える皮膚の状態だけでなく、生活背景やほかの病気の可能性も考えること。
新しい施術についても、広告で示される良い面だけではなく、実際の負担やダウンタイムを伝えようとすること。
そして、患者さんの希望と治療の見通しにずれがないよう、必要な説明を率直に行うこと。
どのお話にも、施術を提供すること自体よりも、患者さんが納得できる方法を選べるようにする姿勢が感じられました。
保険診療と美容皮膚科の両方を扱うやさしい美容皮膚科・皮フ科の考え方は、美容医療を初めて検討する方だけでなく、長く肌の悩みと向き合っている方にとっても、クリニック選びの参考になるのではないでしょうか。
インタビューにご協力いただいた医師
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 医師名 | 宇井 千穂(うい ちほ)先生 |
| 役職 | やさしい美容皮膚科・皮フ科 総院長 |
| 経歴 | アトピー性皮膚炎の診療に携わり、2019年に秋葉原で「やさしい美容皮膚科・皮フ科」を開院。保険診療と美容皮膚科診療に取り組む。 |
| 所属学会(一部) | 日本美容皮膚科学会、日本レーザー学会、日本胎盤臨床医学会 |
| 資格(一部) | アラガンボトックスビスタ注入認定資格、アラガンジュビダーム注入認定資格 |
| 著書(一部) | 『アトピーを治す方法。』(アチーブメント出版)、『18トリソミー はるの』(かもがわ出版) |
宇井先生の詳しいプロフィールは、やさしい美容皮膚科・皮フ科の医師・院内紹介で確認できます。
やさしい美容皮膚科・皮フ科の基本情報・アクセス

東京浅草院の基本情報・アクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| クリニック名 | やさしい美容皮膚科・皮フ科 東京浅草院 |
| 住所 | 〒111-0032 東京都台東区浅草1丁目24-1 浅草ROX2G 2階 |
| アクセス | つくばエクスプレス「浅草駅」A1出口から徒歩約1分/東京メトロ銀座線「田原町駅」から徒歩約5分 |
| 診療内容 | 皮膚科(アトピー性皮膚炎・ニキビなど)/美容皮膚科(シミ・しわ・たるみ・脱毛など) |
| 診療時間 | 9:00〜18:00(火・木・金・土・日) |
| 休診日 | 月曜日・水曜日/日曜日は不定期休診あり |
| 予約 | WEB予約・電話での問い合わせに対応 |
| 電話番号 | 03-6284-7775 |
| 公式サイト | 公式サイトを確認する |
秋葉原院の基本情報・アクセス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| クリニック名 | やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院 |
| 所在地(2026年10月31日まで) | 〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町2-18-5 アークビル5F(受付)・9F |
| 所在地(2026年11月1日から) | 〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町2-1 大原ビル5F |
| アクセス(移転前) | JR・東京メトロ日比谷線「秋葉原駅」から徒歩約1分 |
| アクセス(移転後) | JR「秋葉原駅」昭和通り口から徒歩約3分/東京メトロ日比谷線「秋葉原駅」4番出口から徒歩約1分 |
| 電話番号 | 03-5825-5899 |
| 公式サイト | 秋葉原院の公式サイトを確認する |
やさしい美容皮膚科・皮フ科では、皮膚疾患に関する相談から美容医療まで、患者さんの肌の状態に合わせた治療を考えています。
アトピーやニキビなどの悩みがある方も、美容施術を受けるべきか迷っている方も、まずは現在の肌の状態について相談してみてはいかがでしょうか。
取材協力:やさしい美容皮膚科・皮フ科 総院長 宇井千穂先生

